大人達が小学生の男の子の家まで行く。
琳音の家族も、私達光本家もついて行った。
男の子の家に着くなり、
「浜谷さんの家じゃないかっ!」
と、村井のおじさんが言った。
村井のおじさんによれば、最近移住してきたばかりのご家族らしい。
「まだ小さな子がいるんだ。この間うちの本屋で、絵本を買っていってくれたんだよ」
村井のおじさんが男の子に、
「落ちた弟って、どこに落ちたんだ!?」
と聞くと、
「こっち! そばに妹がついてるはず!!」
と、男の子は裏庭のほうへ走る。
「ご両親はどうしたんだろう?」
と、おばあちゃんがお母さんに言う。
とにかく私達も裏庭のほうへ行ってみることにした。
「光ぅぅっ!! 目ぇ開けてよぉぉっ!」
女の子が地面にしゃがんで泣いている。
そのそばには小さな男の子が、頭から血を流して横たわっていた。
「!!!」