自治会館の前にいるのは、小学生の男の子だった。

赤い輪を持つ、真っ赤な月に照らされている。



「だ、誰か!! 助けてぇっ!! 弟がっ!!」
と、泣き叫んでいる。




村井のおじさんが大広間を出て、男の子のもとへ走って行った。



「弟が、三階の窓から落とされて!! 息をしていないっ!!!」