琳音が帰って来なくなって、一週間程経った。

私はその間、学校を休んでいた。



《穂希、大丈夫か?》

《困ってないか?》

《オレに何か出来ることがあれば、言ってほしい》



……駿翔くんからのメッセージが何通も届いていたけれど、私は返信を送っていなかった。



(巻き込んじゃいけない)



そう思っていた。



駿翔くんまで、何か言われる。

駿翔くんにだって、危険が及ぶかもしれない。



“くれない様”も怖い。

でも、村の人達も怖い。



小さい頃から誰かに仲間外れにされたことはあるけれど、今の状態は、仲間外れにされた以上に、何かどんより暗いものが心に渦巻いている。




部屋の中で。

ひとり、勉強机に向かう。



今日は朝から空が曇っていて。

お昼過ぎだというのに、部屋の中は薄暗い。



勉強机のスタンドの明かりを付けて、私は今度の定期テストのために復習をしていた。