「今まで、本当に迷惑をかけて……! それに私達は穂希ちゃんにひどいことをしてきた!」
「琳音のおじいちゃん……」
「私も、申し訳ありませんでした」
と、琳音のお母さんも頭を下げる。
「村井さんから聞いたんだ。この前、お寺で集会があったことを」
「!」
「みんな琳音を諦めていたのに、穂希ちゃんだけは琳音を助けようと言ってくれていたって。それに、琳音を庇ってお腹に傷を負ったことも……」
琳音のおじいちゃんは言いながら泣き出してしまった。
「あの、顔をあげてください」
と、私は言う。
「……これからどうするおつもりなんですか?」
と、おばあちゃんが厳しい声を出した。
琳音のおじいちゃんの肩がビクッと揺れる。
「孫は……、孫は、罪を犯しました」
「そんな!」
と、私は思わず言った。
「あれは、琳音の意志じゃありません!」
「いいの、穂希」
と、琳音が口を開いた。