雑木林の木々に火が燃えうつらないようにして、私達は米子さんの遺体に水をかけて火を消した。
倒れたままの琳音が、
「う……っ」
と、声をあげた。
「誰か! 須浜さんを呼んで来い!」
と、大人達が慌てている。
私は琳音のそばに行く。
「琳音……」
と、声をかけると、琳音はぼうっとした瞳で私を見つめた。
琳音の手が私の頬に伸びる。
細い指で涙を拭いてくれたことで、自分が泣いていたことに気づく。
「泣かなくても大丈夫だよ、そばにいるから」
琳音はそう言って、笑った。
その日から一週間が経った。
琳音の家族が、家にやって来て。
リビングに私、おばあちゃん、お母さん、琳音と琳音のおじいちゃん、琳音のお母さんが集まった。
琳音のおじいちゃんが、
「すまなかった!」
と、頭を下げた。
おばあちゃんとお母さんが、じっとその様子を見ている。