「なんてことを言うんだ!! 少し冷静になって、頭を冷やしたほうがいい!!」



村井のおじさんがイライラし始める。

野次を飛ばしていた男性が、
「あぁ、そうか」
と、両手を鳴らして合わせる。



「何だよ!」
村井のおじさんが男性を睨む。



男性は、
「だから、須浜さん一家が呼ばれていないんだな?」
と、米子さんを見てニンマリした。



「あんた、やっぱり危険な人間だな」



男性は立ち上がり、米子さんを指差す。



「最初から、須浜さんの孫を助ける気なんかないんだな? 原西のばあちゃんが言ったみたいに、殺す気でいるんだ!」

「……」



米子さんはじっと男性を見ている。



「この集会は、“くれない様”を殺す……引いては須浜さんの孫を殺すことに同意させるための集会なんだな!?」



本堂の中が、しんっとする。

村井のおじさんが「信じられない」と呟いた声が響く。