「何を言ってるんだ!」
と言ったのは、村井のおじさんだった。
「憑かれた人間ごとってことは! 琳音ちゃんを殺すことと同じじゃないか!」
村井のおじさんが珍しく立ち上がり、拳を握って怒鳴った。
原西のおばあちゃんは、
「あぁ、そうだよ!」
と、投げやりな言葉で返す。
「あんただってわかっているだろう!? “くれない様”に取り憑かれていたけれど、あの娘が……! 須浜さんのところの孫が、隆志達を殺しているんだ!!」
「!!」
「あたしは許さないよ!! 大事な息子を殺されて!! 恨まないわけがない!!」
私は、
「待ってください」
と、原西のおばあちゃんに言った。
「琳音の意志じゃありません! 琳音は取り憑かれているだけで、望んで原西のおじさん達を殺したわけじゃないんです!」
「同じことだ!!」
と、原西のおばあちゃんは吐き捨てるように言う。
「あの娘が、隆志を殺したんだ!! 同じように殺されればいいんだ!! 火が苦手だって? あたしが地獄の火の中に落としてやる!!」