「どういうこと? 祠を壊す?」

「そう。“くれない様”の居場所なんて、いらない。呪われるかもしれないし、祟られるかもしれないけれど……」



二人は信じられないという顔をしている。



「今、琳音を殺すことや、反対に私が殺されることを思ったら我慢も出来ます」



そう。

私は決めた。



(……いらないなら、なくせばいい)



“くれない様”。

あなたの居場所なんて。



この村には、もう必要ないんだから。