米子さんの家の居間で。

正座する暮徳庵主さんの前で、私もきちんと正座に座り直す。



「米ちゃんにあなた、質問したわよね?」
と、切り出す庵主さん。



「……どの、質問ですか?」



今まで米子さんにはたくさんの質問をしてきたので、私は質問返しをした。

庵主さんは苛立つふうでもなく、
「そうね。そうなるわね」
と笑ってから、
「あなたが似ている人についてよ」
と、教えてくれた。



「!!」



そうだ。

私は米子さんに尋ねていた。



“くれない様”が言ったから。

『あなたは似ている』って。



私には誰のことなのかわからず、米子さんに尋ねてもわからないようだった。

おばあちゃんに聞いた時は、お父さんにそっくりだと言われたけれど……。



「誰に似ているんですか?」
と、私は慎重に尋ねる。



「米ちゃんにね、調べてほしいって言われてね。私が調べたところ、あなたの家系のことでわかったことがあるのよ」