それも必ず。
(……なんで呪われた私のところへ来るのが、こんなにも時間がかかるんだろう?)
考えてみれば。
祠から私の家へ。
順番に村の人を殺すなんて、回りくどいことのように思える。
(呪い殺すことが目的なら、私のところへ一番に来るはず)
何か意味があるんだ……?
“くれない様”には、琳音の願いを叶えるよりも。
叶えたい自分の目的があるのかもしれない。
(目的……?)
笹川のおばあちゃんも。
光くんも。
原西のおじさんも。
共通点は息が出来ない、という殺されかただった。
(呼吸することを奪って殺すことに、どんな意味が隠されているんだろう?)
わからない。
わからないことが多すぎる。
(結局“くれない様”が言っていた、私が似ているっていう人のこともわからないままだし)
また黛 圭一の本を手に取った。
黛 夕子が大橋 寛一に殺害された後の事件も読んでみることにした。