引っかかることが、また出来てしまった。



米子さんが、黛 夕子の最期について聞いてきた時。

私は調べてわかっていたことを話した。



……大橋 寛一と村人達に家に火をつけられたって。



でも。

それを聞いた米子さんは、
『……うーん、まぁ、いいけど』
と、なぜか渋い顔をした。



どうしてなんだろう?

火をつけられて、焼死したんじゃないの?

だって、黛 圭一の本にも書いてあったはず。



【黛 夕子、のちに焼死】



そう、ハッキリと書いてあった。


だから火が苦手で。

明かりも弱点なんでしょう?



(でもそれだと、米子さんと黛 圭一が黛 夕子の子孫ではないことになる)






その夜、私は米子さんとの会話を、駿翔くんに電話で話してみた。

駿翔くんは少し考えて、
『オレちょっと考えたんだけどさ、黛 夕子の直系の子孫じゃない可能性だってあるわけだよな?』
と、話した。



「どういうこと?」