「まっ、待って……!」



まだ咳き込みながら。

私は“くれない様”の背中を見ていた。






「穂希! 大丈夫か!?」



その時、私のもとへかけ寄ってきたのは、駿翔くんだった。



「駿翔くん……」



駿翔くんは、
「大丈夫!? 何があった!?」
と、咳き込む私の背中をさする。



「琳音は……」
と、私は駿翔くんを見た。




「琳音は、生きてた……!」