「ちょっ、結央!!」



「そんなのあるわけないじゃんっ……」



二人で焦っている時、ふとキッチンでの出来事を思い出した。



顔がすぐ近くにあって、少し近づけばお互いの顔が触れる距離……。



知らぬ間に顔が赤くなっていたのか、ニヤニヤした顔で見つめられて肩がはねた。



「その反応……何かあったんだ??聞かせて〜」



「結央、お前近づきすぎだって。何も無いから」



私に近づいてきた立花くんの首元を、哀が背後から掴んで、私からゆっくり離した。



なんで哀がこれだけ不機嫌な顔をしているのか、それは分からなかったけど、いきなり近づいてきてびっくりしていたから助かったな。