真っ赤になる私と、さっきと変わらない赤さの顔で驚く哀。



お互いに何も言えず固まっていると、理子が走りながら帰ってきた。



「おまたせー!って二人ともどした?こんな保健室の前で」



保健室の前で、私は何がしたかったんだ……。



真っ赤になって俯いた私の顔を覗いたあと、哀の顔も見て口角をいやらしく上げた。



「二人でなーにやってたの?」



「な、何も」


「う、うん。別に」



「……へぇ?」



疑う視線から目をそらす。



その時、哀をちらりと見たら目が合ってまた心臓が跳ねた。



両手で私の頬を触ったら、すごく熱くて熱を持っている。


ああ、もう仕返しのはずなのに……どうして私が壊れちゃいそうになってるんだろう。