なんか今日の哀は変だ。



寧音くんを睨んだり、関わるなって言ってきたり、まるで嫉妬してる子供みたい。



「あんな変な性格の男のそばにいるのはやめろ」



「寧音くんは普通だよ?だって寧音くんは……」



今日二度目、口を手で塞がれた。



さっきよりも眉間にシワがよった顔を見つめていると、哀が視線を逸らしてきた。



なんで逸らすのって不満に思って頬を膨らませたら、哀まで赤い顔をしてこっちを向いた。



「えっ……」



赤い顔を私の顔に近づけてきて、触れそうになったところで目を瞑る。



理子はお手洗いに行っているからいないから、誰も止めてくれない。