---ガララッ、ピシャンッ。



勢いよく閉じられたドアの音が大きく響いた。



強引に取られた腕を思いっきり引かれて、そのまま壁に押し付けられた。



壁に手をついて、背の低い私を見下ろしてくる。



「な、なに」



「いや?ただうるさかったから」



うるさいって、仕方がないじゃん。



こんな二重人格のイケメンに手を引かれたら、そりゃあ女の子ならドキドキする。



混乱を抑えきれなくなる。



「ま、いいけどね」



「それよりこの体制をどうにか変えたいんだけど……!」



「あぁ、そうだね。座ろうか、佐々木さん?」



女の子に耐性がない、みたいなキャラだけど普通に慣れてる……。