「なんでもないっ!!」



顔が熱い。



哀にときめくなんて有り得ない。



だって私たちは、一番そばにいただけの……ただの幼馴染なんだから。



なのに、なのになんで……。



何でこんなに鼓動が速いの……!?



「じゃあチャイム鳴ったから戻るね〜」



自分の胸を抑えたり、顔を手で覆ったりしているうちに、いつの間にか授業が始まろうとしていた。



授業の準備をしていなくて、あとから先生に怒られちゃったけど仕方ない。