添えられた右手と反対の、左手で私の首をつー、となぞった。



「ひゃ……っ!」



それがくすぐったくて思わず声が出てしまった。



「俺は紫乃が好きだ。紫乃が俺を好きじゃなくても、俺は紫乃がいちばん好きだ!」



暗い部屋の中、二人きりの深夜三時。



確かに目の前の好きな人はそう言った。



「嘘、嘘じゃんそんなのっ……!だって桜さんと付き合って……!」



「紫乃こそ嘘つくな。桜は結央の妹だし全くそういうのじゃない」



私は哀の言葉にポカンと放心状態になった。



い、妹っ……?



立花くんの妹さん!?