「ねぇ、哀の幼馴染なんでしょ?桜たちの恋愛応援してよ」



「え……っ」



ワントーン低くなった声と、鋭い目つきが私を貫く。



やっぱり桜さんは本当に哀のことが好きなんだ。



哀に自分からアピールしていたし、それどころか好きとか付き合いたいとかを正直に言えてた。



だから全く行動ができない私とは違う。



だけど、哀のことを好きなのは私もだからっ……。



「幼馴染だからって言って応援できない」



「なんで?好きじゃないでしょう?」



「……好きだよ」



「えー!うっそ!桜みたいな可愛い子が近くにいるのによくそれ言えるね!」



あははっ、と豪快だけど愛らしい笑顔で笑う桜さんが少し怖く感じてしまう。