電車の窓から流れる景色を見ながら、私は帰ってきたら何を話そうか、と妄想をふくらませた。



♡♡



「ただいまです!」



「おかえりなさい紫乃ちゃん!そういえば今日結央くんが来るんだったよね?」



「そうらしいです……?私はあまり詳しいことを知らないんですけど……」



靴を脱ぎながら尋ねられたことに答えた。



立花くんが家に来るってことしか聞いてないから、何をするのかとか用件とかは全く知らない。



「まぁ楽しんでね!」



「もちろんです!」



花が咲いたような笑顔に向けて、私も笑った。



「哀はまだ帰ってきてないんですか?」



「うん。多分結央くんと一緒に帰ってきてるんだと思う」



ええっ、あの二人ってそんなに仲が良かったんだ……!?