「そうなんだ」



その後も立花くんの危うい発言で困る時もあったけど、美咲さんの作ってくれた美味しいお弁当を食べながら、みんなと笑いあったんだ。







「あ、寧音くんだ……」



「王子様じゃなかったんだよね、確か」



みんなで各教室に向かう時、廊下にいる女の子たちから寧音くんの名前が聞こえてきた。



中には王子様じゃない、とか寧音くんのこと好きじゃなくなった、とかの否定的な言葉も混ざってる。



寧音くんは寧音くんだし、誰だって秘密はあるのに。



少し頭に来たけど、寧音くんにも迷惑をかけたくないから何も言わない。