立花くんが離して、と言わんばかりに頷いていたから慌てて手を離した。



「ごめんごめん。とりあえず行くから」



「うう……分かったよ……。こ、これ以上何も言わないでねっ……!」



立花くんと耳元でコソコソと話して、ようやく立花くんが黙ってくれた。



「え?え?どうしたの、二人とも」



「何も無いよ!早く食べて早くお喋りしよう」



これ以上言ったら理子にまで同居がバレてしまいそうだ。



「紫乃と立花って付き合ってんの?」



「全く!付き合うとかそんなんじゃないよ!」



私と立花くんだなんて、天と地がひっくりかえっても有り得ない……!