寧音くんは理子にバレてしまったからか、もう吹っ切れて完全に素を出している。



それどころか理子のこと苗字呼び捨てで呼んでるし。



相変わらず理子は立花くんのことを、立花様と呼んでいる。



神様を崇めるかのような視線に苦笑い。



「あ、そうだ」



立花くんが切り出す。



「どうかした?」



「しーちゃんさ、今日家行ってもいい?」



「ぶっ……!」



い、いいい、家なんて言わないで!



幸い哀の家とは言ってないけど、誤解されそうな言い方……!



思わず吹き出してしまったじゃないっ!