勝手に口元がほころんで、口角があがる。



ニヤニヤする私を見た哀が顔をしかめて、不満そうに話してくる。



「何笑ってんだ」



「え、ううん?何も無いよ?」



「絶対なんかあるだろ」



「ないもーん」



さっきみたいに優しいところがあるんだから、もっと愛想良くしたら良いのに。



と言ってもクールな所も哀の良さだから、否定したくは無いけどさ。



「そういえば洗濯物取り入れてって言われてたんだった」



天気予報では夕方頃に大雨が降るらしく、美咲さんから洗濯物を取り入れて欲しいと言われてたんだった。