……俺にはそんな顔しないくせに。



どんどん不満が溜まっていき、俺は口出ししてしまう。



「……はぁ。結央、離せって」



その後、手を離してもらったけど、紫乃のことを可愛いやらなんやら言ってからかう結央。



それにしても、紫乃が結央に惚れなくて良かった。



女慣れしてて顔だけいい男なのに、周りを囲む女は性格を気にせず寄っていくから、紫乃がそうならないか初めは心配してた。



まぁ、結局好きにはなっていないようだし安心。



これ以上触れるのはやめて欲しいけど。



そう思う俺の身勝手な独占欲は、全く止まりそうになかった。