外が暗くなっている時間帯に二人で……、しかも制服でスーパーへ買い物に行ってるところを、誰かに見られたら……。



いや、暗いし知り合いには会わないだろう……流石にな。



予想通り紫乃も心配してたけど、わざわざ着替えるよりかはいいと思って納得させた。



家を出てから二人で歩いたけど、今日の出来事が嘘みたいにいつも通り話せている。



買い物終わりに2つに割ったウエハースを食べている時も、口数は減らずに話し続けられた。



このまま帰れると思った時、後ろから聞き慣れた声がした。



「あっ、しーちゃんだ?」



このチャラチャラした男の声は、俺がよく知っているものだった。