認めたくないが、こいつはとても綺麗な顔立ちをしていると思う。



性格も頭もいい、と前に誰かから言われた。



紫乃が好きになるんじゃないか、と心配になり紫乃の親友と二人の会話を盗み聞きした。



隣の部屋じゃ聞こえないから、爆速で飯を食った後、扉に耳を近づけて田村と話を聞いた。



『俺と付き合う?』



『……は?付き合わないよ』



口調が明らかに違う安達が、なぜか紫乃に付き合うかを聞いていた。



当たり前に紫乃は即答。



てかアイツってあんな話し方だったのか。



裏表が激しすぎて寒い。