女の子を見たら目を逸らされ、男の子を見たら少しニヤニヤと笑ってくる。



えっ、本当にどうしたの……みんな?



「佐々木さん、黒板に……」



クラスの中でも大人しめな女の子に言われ、混乱が抑えきれない私たち3人で見に行くと、予想外のものが貼られていた。



それは、私と哀が、哀の家に二人で入っていくときの写真だった。



しかもその写真には哀の家だと言うことを示す、表札があって背中に嫌な汗が伝う。



まさかその噂を聞いた人や、それを知らせた人達が私たちに陰口を言っていたの……?



「紫乃……」



理子も声がまともに出ないくらい動揺していて、私は泣きそうになる。



恥ずかしいし、なにより私の不注意もあって哀を困らせているのが一番辛い。