「佐々木さんこの人と知り合いだったんですか?」



「えーっと、知り合いっていうか……」



ずっと黙り込んでいた寧音くんに話しかけられたと思って、ぱっと寧音くんを見たら、笑顔なのに怒っていることが伝わってきた。



ひっ……!?なんで怒ってるの!?



「もう行きましょう」



「寧音くん待って!」



「おい紫乃!?」



寧音くんに手を繋がれてどきり。



しかも、これって恋人繋ぎ!?



「きゃあああっ!!」



「寧音くん!」




女の子の悲鳴で私の声は届かない。