「まぁ寧音くんが倒れる前に寧音くんの素顔知ったし絡みやすくなった」



理子ってばそんなこと言ったら、誰かにバレるかもしれないのにっ……!



理子がなんの意味もなく笑っているから、一瞬肩を震わせた寧音くんも肩の力が抜けていっている。



「いえいえ。あの時はみなさんが居なかったら一人で苦しんでたので。佐々木さん、理子さん、船瀬……さん」



寧音くん、今哀のこと呼び捨てで呼ぼうとしてたっ……!



私には関係ないけど、危ないところで私もドキドキしてしまう。



ヒヤヒヤするドキドキといえば……。



……哀の隣を歩いていた他校の制服の女の子。