「ごちそうさまでした!行ってきます!」



哀がゆっくりご飯を食べているから、今日は私が先に家を出る。



一人で歩いている時、ふと昨日のことが過った。



吉田さんに同居しているのがバレかけてしまった。



吉田さんが去った後にカメラのシャッター音が鳴った。



それがずっと気がかりだったけど、家の周りには誰もいなかったし未だに不思議だと思う。



「紫乃」


「哀来るの早くない?」



私がゆっくり歩いていたのか、それとも哀が早すぎるのか分からないけど、とりあえずいつも通り並ぶ。



数学の課題はやってきたか?と聞かれ、ビクッと肩が跳ねて笑われたりして声を上げて怒る。



さらに笑われて、私も耐えきれずつられ笑いをしたりして学校の門に着いた。