「紫乃、飯食お」



「えー、哀くん私たちと食べようよ~!」



「無理」



体育の時の出来事もあってか、女の子たちからチラチラと睨まれている。



「佐々木さん、私たちが哀くんと食べるからお友達と食べてくれない?」



リーダー格、と言ったらいいのだろうか?



みんなの中心にいる吉田さんが私に尋ねてくる。



私に聞かなくても哀に聞いたらいいのに、と思いつつも、私は目線を床に向けながら頷く。



「私に聞かないでも哀に聞いたらいいじゃん!私は全然いいよ!」



すぐに顔を上げて女の子の集団に笑いかけた。



私が笑って頷いてるのを見たみんなは、嬉しそうに顔を見合せて哀を囲む。