私を置いていかないところとか、いっぱいあるの!



なんて言わないけどさぁ……。



「俺のせいって……、まぁ早く戻ろうぜ。それかサボる?」



「サボる以外なら何でもいい!早く戻ろう」



待ってくれていた哀をすっぽかして、私は哀の横を過ぎていく。



これ以上そばにいたら、心臓の音がバレそうだし、哀に惚れてしまいそうだっ!



「あっ、おい待て!」



「やだよーだ!」



足も早い方の私は廊下を走る。



職員室の前だけゆっくり歩いて、そこからは全力。



哀も走りながら追いかけてきて、なんだか二人だけで体育をしているみたいで楽しいなって、私は走りながら思ったんだ。