♡♡



「ね、ねぇ哀」



「ん?何」



「あのさ……」



"どうして私の事真っ先に助けてくれたの?"



「何?」



「ううん、なんでもない。それより助けてくれてありがとう!」



一瞬、口にしようか悩んだけど、結局口を閉ざす。



だって、聞いたって何も変わらない。



多分、幼馴染だから、とか目に入ったから、っていつも通り軽く言うだけだ。



きっと欲しい答えは返ってこないだろう。



そう思ったら言わなくてもいいかなって思った。



「ああ」



そこまで考えて私は気づいた。



もしも哀にさっきの質問を投げかけていたとして、どんな答えが欲しかったんだろうって。