「で、さっきの話だけど」


「え?さっきの話?」


 さっきの話?それってどの話のことだろう?


「さっき、佐藤が言ったこと」


「私が言ったこと…?」


 私、さっきなんて言った?


「あ……」


 自分がした盛大な告白を思い出して、私の体温は一気に上がった。


 頬に熱がこもってきて、私は恥ずかしくてうつむいた。


「佐藤も俺のことが好きって、本当?」


「え、ええと…」


「顔上げて」


 そう言われて私はしぶしぶ顔を上げる。


「もう一度言って」


 藤宮くんの瞳が私を捕らえて離さない。


 私はなかばやけ気味に言った。


「ふ、藤宮くんがすき…っっ!?!?」


 私が言い終わるか言い終わらないかのうちに、藤宮くんの口によって私の口はふさがれていた。


「俺も。佐藤のことが大好きだ」