「佐藤さんはいつもがんばりすぎなんだよ。たまには気楽に、のんびりしないとね」


「は、はい…」


「佐藤さんのがんばりやさんなところは、僕も大好きで尊敬してるし、いつも力をもらってる。だけど、無理しすぎちゃだめだよ」


「よしよしいいこだね」と言いながら、菅原先輩は私の頭をなで続ける。


「せ、先輩…?私をねこだと思ってませんか?」


 私がじとっと菅原先輩を見上げると、先輩はうれしそうに笑った。


「思ってないよ。佐藤さんがねこみたいにかわいいとは思ってるけどね」


 今さらっとかわいい、って言われた…?


 菅原先輩、私のこと子ども扱いしてる?


 うれしいような恥ずかしいような気持ちだったけれど、菅原先輩が幸せそうに微笑むので、私もつられて笑ってしまった。