「ん。。」

次に目を覚ますと朝日が入ってきていた。

わたしととうふ君のお休み部屋に、オレンジのカーテンの隙間から暖色の光が差し込む。

「そっか。今日は晴れかぁ〜。とうふ君、晴れだってよ。まずご飯にする?」

わたしの胸元で喉を鳴らしゴロゴロ。。
もう少しと誘惑をされるけど、起きなきゃ。

「少し冷えるな。。」

夏の名残りを持つ寒暖差があるこの季節。

少し寂しいような、ホッとするような。

夏のアイスコーヒーも美味しいけど、この季節のホットコーヒーも美味しい。

チョコを一欠片口に含んで、コーヒーで溶かしながらちょびちょびと。

モッタリと甘い口の中へ、温かくてビターなブラックが至福を運んでくれる。

カラダが少しずつあたたまって、丁度良くなる頃には目が覚めて。

とうふ君のご飯を用意して呼び出し。
「殿〜御前があがりました。こちらへどうぞ、どうぞ。」

色々と入れるから、とうふ君のご飯を作った時点で、もう人間の朝ごはんも作ったような感覚に。。

「ん〜っ。美味しそうに食べるね君は。」

猫のペチャペチャ音はなぜこんなにも愛おしいのか。

朝ごはんを作らないとなのに、いつまでも見ていられてしまう。

「さて、人間もご飯にしないとね。」