「そう言えば…永井先生って、ご結婚されましたよね?」

比嘉女史が思い出したように言った。

「えっ、そうなんですか?」

遊佐先生は私の方に視線を向けると聞いてきた。

「そうですね…と言っても、結婚したのは半年前なんですけれど」

そう言った私に、
「相手の方は誰なんですか?

どんな人なんですか?」

遊佐先生はマスコミよろしくと言うように質問してきた。

「夫は弟の学生時代からの同級生で主夫をしています」

その質問に答えた私に、
「弟さんの同級生なんですか?

自分の同級生が先生と結婚すると聞いた時、弟さんはどう思われましたか?」
と、比嘉女史が聞いてきた。

「当然のことながら驚いていましたよ。

“同級生が義理の兄になるなんて弟としては嫌だ”なんて言ってましたし」

そう言った私に、
「まあ、そうでしょうね。

弟さんからして見たら複雑ですよね」

比嘉女史は苦笑いをした。