「何をやったんだ、俺は…」

ビンタに暴言と、ある意味では文句は言えない…。

さすがに離婚はないと思うけれど、風花さんの同意を得ないままキスをしてしまったことには変わりはない。

「これ、風花さんに嫌われたヤツじゃないか…?」

そんなことで風花さんが僕のことを嫌いになる訳がない…と言いたいけれど、
「もし嫌われたらどうすればいいんだ…」

どうしてもネガティブな方の気持ちが勝ってしまった。

可能性としてはないと言うのはわかっているけれど、あったらどうすればいいんだ。

もし風花さんに嫌われたら…いろいろな意味で立ち直れないうえに、これから先の人生を生きることなんて無理かも知れない。

我ながら大げさだと思うけれど、風花さんに嫌われるなんて言うことはないと思う…と言うか、思いたい。