そんな感じで風花さんと交際を始めてプロポーズをして今に至ると言う訳である。

今から半年前に結婚したけれど、交際期間は約15年と我ながら長いなと自分でも思う。

と言うか、
「ーー何だろうな…」
と、僕は眠っている風花さんに聞こえないように小さな声で呟いた。

我ながら突っ走っている感があるな。

僕だけが風花さんを好きなばかりで、風花さんは僕のことをどう思っているのかわからない。

気持ちを直接聞いた方が早いと言うのはわかっているけれど、そんな勇気がない。

これでよく15年も彼女と交際することができたなと言う感じである。

「ーー風花さんに嫌われてはない、と思いたい…」

僕は言い聞かせるように呟くと、目を閉じた。