どうなっているんだ、永井家のDNAは!?

姉弟そろって美人って、どう言うことなんだ!?

ぜひとも親の顔が見てみたい…と言う願いは後にかなうのだが、それはまた別の話である。

「碧流?」

その声に視線を向けると、
「何だ、成海か…」

成海がそこに立っていたのでガッカリしてしまった。

「嫌な態度だな、おい」

そんな僕の反応に成海はムッとしたようだった…けれど、美人は何をさせてもどんな顔をさせても美人だから不思議である。

「とりあえず、家に入れ。

今、風花がお茶の用意をしているから」

「お、お邪魔します…」

成海に言われて、僕は永井家に足を踏み入れた。

ちょっと待て、弟のくせに自分の姉のことを“風花”って呼び捨てにしていなかったか?

僕は1人っ子で兄弟姉妹がいないからわからないのだが、そう言うものなのだろうか?

そう言った経緯から、僕は彼女に一目惚れをしたのだった。