書斎を出て手洗いうがいを済ませると、彼らが待っているであろうリビングへと足を向かわせた。

「成海、包丁の持ち方が危ない」

「滑るんだから仕方がないだろ」

「里芋はだいたい滑るよ」

…目の保養だ。

キッチンにて肩を並べて料理をしている彼らの姿に、私は顔がニヤけてしまいそうになった。

イケメン同士が仲良く並んでキッチンで料理をしているその姿って素敵過ぎやしないか!?

本当に絵になる…と言うか、なり過ぎちゃっているんですけれど!?

こんなシーンをタダで見てよろしいんですか!?

大金を払わなくていんですか!?

本当の本当にタダでいいんですか!?

「風花、いたんだったら声をかけろよ」

成海に声をかけられて、私はハッと我に返った。