家を出てから1週間目を迎えたその日の朝、僕はカプセルホテルにいた。

枕元のスマートフォンが震えた音がしたので目を開けて確認をすると、風花さんからメッセージがきていた。

「ーーハハッ…」

それを読んだ僕は思わず笑ってしまった。

特におもしろいことが書いていた訳でもないのに、何故か笑ってしまった。

「帰ろうかな」

自分でもあっさりと出てきたので、また笑いそうになった。

結局のところ、僕は風花さんにかなわないらしい。

彼女を例えるとするならば“悪魔”になるのかも知れない。

そのつもりはないのに自然と彼女に引き寄せられて最後にはもうハマってしまうーー風花さんは悪魔みたいな人だ。

そんな悪魔に引き寄せられて恋に落ちてハマってしまった僕は、彼女に一生かなわないんだろうなと思った。

☆★END☆★