その間に、なんだか気まづい、微妙な空気が流れた。
「……ったく、古城のヤツ」
ポカーン、と馬鹿みたいに美晴の後ろ姿を見送っていると零都はため息を着いた。
ハッとして意識を取り戻す。
「会長、俺のことは気にしなくていいから。カップルコンテストは強制参加らしいし、何かあれば協力する。……応援、してるよ」
「……ありがとう……?」
隣を見た瞬間、ぼそっとそう呟いていた。
私はまだ混乱する頭の中で、無意識に頷いて。ありがとうと言っていた。
だけど、零都の顔を見て何故か分からないけどズキっと胸が痛くなる。
だって……。
あまりにも、切ない顔をしていたから。普段からあまりこんな表情をしないのに。
私……無意識に零都を傷つけた?
でも、どこで……。
「あ、の……零都」
「会長ー!ごめん、ちょっといい?」
零都に話しかけようとした時、ちょうどクラスメイトに呼ばれてしまった。