そのせいでほかの生徒会メンバーは放課後なかなか集まれない。
和泉とも最近顔を合わせていないし……。
「って、なんで和泉のこと考えてんのよ!」
考えがまとまらなくて、自分が訳分からなくなる。別に和泉のことを考えてもいいはずだけど、なんだか急に恥ずかしくなって。
思わず叫んでしまった。
「……俺がなんだって?」
「ぎゃあああ!!」
誰もいないと思っていた廊下で。
聞き覚えのある声が聞こえて、大声で叫ぶ。私の悲鳴が廊下に響いた。
「いや、ぎゃあってなんだよ。もう少し可愛い反応出来ないのか?」
「い、和泉!なんでここに?それと、一言余計!」
後ろから聞こえた声はここにいるはずのない和泉だった。
嫌味たっぷりの声と共に、ため息が漏れ出ている。可愛い反応って……。
ごめんなさいね!可愛くなくて!
と、心の中で毒づく。
「ここにいちゃ悪いかよ。ちょうど真夜がいたから声掛けたのに。まさか俺の名前が聞こえると思わなかった」