零都のその言葉にイラッとした。
なんか優等生ぶってるが要は取られたくないんだろ?
なら、どんな手段を使ってでも真夜を手に入れてみろよ。
「ちょっと、2人とも何を話してるの?というか和泉、離して……」
「お前には関係ないだろ。真夜は誰のもんでもねーし。それに悔しかったら正々堂々勝負しろ。そういうところがムカつくんだ」
真夜の言葉を無視して零都に喧嘩を売った。真夜が好きならもっと前に出ろよ。
同い年でマウント取ってるつもりだろーけどそんなのこっちは通用しねーんだよ。
俺は零都の腕を強く振り払う。
「お前の、言う通りだな」
後ろからなんか聞こえたけど声が小さすぎて聞き取れない。
「ねぇ、ねぇってば」
「あ?なんだよ」
部屋のドアの前まで来ると、真夜がいきなり立ち止まる。はっと我に返った俺は、真夜から腕を離す。
そういえばずっとつかみっぱなしだった。