俺は、歳の差の理由にこの恋を諦めたくなかった。
歳下だから?
家の品格が違うから?
……そんなの、どうだっていい。俺は真夜しか愛さない。
そう心に決めたのはいつだっただろうか。
無邪気な笑顔、まっすぐ伸びた姿勢、凛とした姿。どんな真夜もかっこよくて可愛くて。
時には、1年の差というだけで地獄のような時間を味わったこともある。
なぁ、真夜。
俺強くなったよ。
真夜を守れるくらい、強くなったよ。
どうしたら、振り向いてくれるかーー。
***
幼い頃から俺には好きな人が身近にいた。
周りの誰よりも大人っぽくて、ガキだった俺をいつも引っ張ってくれる人。
それが、幼なじみの大岡真夜だった。
真夜はほかの女の子よりも気が強くて真面目で。なんでも自分で解決しようとする。
俺なんかよりも優秀でなんでも出来た。
そんな真夜を羨ましいと何度思ったことか。