歳下のくせにナマイキで。
無駄に顔が整っているから尚更掴めないし読めない。長い間一緒にいるけどここだけはどうしても察することができないでいた。
そんな私は可愛くない言い返ししかできない。もっと“生徒会長”らしく上品に返したいのに。和泉の前だと素直になれないんだ。
「生徒会長がそんな乱暴な言葉使っていいのかよ。なぁ?センパイ」
「〜〜な、何をっ!」
テンパっている私をよそに楽しそうに笑う和泉は椅子を引き寄せ私の顎を持つ。あまりの距離の近さに心臓が止まりそうになる。
こんな時だけセンパイ呼び。
わかってる。この状況で和泉は楽しんでるだけだって。人の気も知らないで……。
今までもこんなことは何回もあった。
でも、全部私の負け。
顔を赤く染め、最後には……。
「やめてって、言ってんでしょ!」
ーーパァン!
生徒会に乾いた大きな音が響く。