「真夜ちゃんに会えなくて寂しかったよぉ!ねぇ、総長?」
「織愛ちゃん?!何を聞いてるのかな?!」
よしよしと織愛ちゃんの頭を撫でていると、変なことを和泉に尋ねている。
私はびっくりして思わず変な声を出してしまう。この状況を楽しんでいるのか、織愛ちゃんは不敵な笑みを浮かべていた。
「……急に話ふんじゃねーよ。というか、俺らは毎日学校で顔を合わせてんだ。寂しいとかねー」
「……ふーん?愛だね、真夜ちゃん♡」
素っ気なく和泉は返すけど、それをどう捉えたら“愛”になるのか。織愛ちゃんはイタズラっ子のように手をハートにする。
「織愛ちゃん?!1回黙ろうか?すこーし、突っ込みすぎよ?」
私はもう恥ずかしいやらなんやらで、赤面状態。織愛ちゃんの口を塞ぐように手で覆う。
ここまで来るとさすがに私も、持たない……。
「まぁまぁ。3人ともそんなところで話してないで、こっちおいでよ」
玄関で話し込んでいると零都が助け舟を出してくれた。