というなんとも淡い期待を抱いてしまっていた。これはほとんど無意識のうちに思っていた。
この間あれだけ美晴に否定したのに。
自分の心はまんまと織愛ちゃんの言葉に騙され、心が揺らいだ。
「うーん……行っちゃおうかな」
一度決めたことがあっさりと覆され、私はREZELのアジトに行くことに決めた。
スマホでメッセージを送り、私は準備を始めた。
***
髪をポニーテールに結い上げ、伊達メガネを駆け、マスクをした私は傍から見たら不審者かもしれない。
だけど、REZELのアジトに行く時は必ずこの格好で行くようにと言われていた。理由は何となく想像はつく。
私はキョロキョロと当たりを見渡しながら待ち合わせ場所に向かう。スマホをいじりながら無事に着いたことを知らせた。
待ち合わせ場所は町外れにある商店街。
ここら辺は、人が居なくてお店もシャッターが降りている。最初は怖くてしょうがなかったけど今は慣れた。